冬になるとレンズだけでなく、カメラ全体が結露してしまいます…。
カメラをやらない人もメガネが結露したり、家の窓が結露してカビが繁殖したりと、結露って厄介ですよね…。
逆に、テーブルフォトを撮影する時などはグラスが汗をかく程の結露をしてほしいタイミングもあります。
ということで、今回は結露の発生原因を中学生の頃の理科の知識を思い出しながらわかりやすく説明したいと思いますので、カメラをやらない人もぜひ見て行ってください。
結露の水はどこからくるの?
どうしてコップの外側や、雨の日の窓の内側が濡れるのか小学生の頃は「まさか、ちょっとずつ染み出してるのか⁉」なんて理由がわかっていなかった頃は不思議に思ったことがあります…。
空気中には気体となった細かい水分が含まれており、これを水蒸気と言います。
この水蒸気が”とある条件”で目に見える水として姿を現したのが結露の正体です。
その条件は次の項目と、その次の項目を見て頂けるとわかります!
飽和水蒸気量ってなんだっけ?
空気中に含むことができる水分の量のことを飽和水蒸気量と言います。
この飽和水蒸気量は一定ではなく、これまた”とある条件”で変化します。
その条件とは、温度です!
温度が高くなればなるほど、たくさんの水蒸気を空気中に含むことができ、
逆に温度が低くなればなるほど、少しの量しか水蒸気を空気中に含むことができません。
ちなみに、グラフにするとこんな感じです。
ちなみに、湿度というのは、その温度の時の飽和水蒸気量に対して、今何%の水分があるかという指数なので、40℃の時の湿度50%(51.1×0.5≒25.6g/㎥)と、20℃の時の湿度50%(17.3×0.5≒8.7g/㎥)は1㎥辺り約17gも違うということになります。
さらに、冬は乾燥するというのは飽和水蒸気量が少なく、空気中の水分量が少ないためです。
その割に、洗濯物が乾かないのも、空気が冷たく、空気中に洗濯物の水分が逃げられないためです。
結露が発生する具体的な状況
分かりやすく、グラスで説明します。
夏の暑い日や、暖かい部屋の中で氷の入った冷たい飲み物を飲んでいる状況をイメージしてください。
暖かい空気なので、飽和水蒸気量は多く、たくさんの水分を空気は含んでいます。
しかし、冷たいものは熱を奪っていきますが、それはグラスの中だけ!という空気を読んだ行動をしてくれるわけではなく、グラスの外側の空気の層の熱も奪ってしまいます。
そこに飽和水蒸気量の差が発生して、空気中の水分が気体の姿を保てずに、液体となって表れるのです。
これが結露が発生する原理です。
同じように冬場に外で使用したカメラや眼鏡はしっかりと冷えており、暖かい部屋に入った瞬間に周りの熱を奪い、表面に冷たい空気の層を作るので、そのエリアの水分が結露してしまうのです。
冬場の窓も外に熱を奪われ、暖かい側が結露するというわけです。
おまけにエアコンよりもストーブの方が結露する理由
おまけなのですが、エアコンよりも灯油ストーブの方が結露するということに気付いた方はいらっしゃいますか?
湿度は常に100%ではなく、飽和水蒸気量まで余裕がある事が大半です。
しかし、灯油の化学式はC(炭素)とH(水素)だけでできており、これを燃焼(=酸化)させるということはO(酸素)を加えることになり、二酸化炭素(CO2)と水素(H2O)を大量発生させるということになりますので、まだ余裕があった湿度のパーセンテージを上げることになり、よりたくさんの結露が発生します。
というで、灯油ストーブを使用している部屋に入るとより一層の結露が発生するということになります。
まとめ
結露が発生するメカニズムを紹介しました。
温度差による飽和水蒸気量の違いから気体の姿を保てなくなった水蒸気が液体となって表れるのが結露の原理です。
今のカメラは基本的にデジタルカメラで、水分に弱いうえに、結露するとすぐに撮影が開始できません。
そのため、どうすれば結露をさせないで済むのか、カメラの結露対策を別記事で紹介します。
それでは、他のページも見ていただいて、一緒に写真のある生活を楽しみましょう♪
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