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パースと圧縮効果ってなに?遠近感を操ってワンランク上の写真を撮る!

絵画や建築にも使われるパースという言葉、これはパースペクティブの略で、「遠近法」等の意味があります。

一方、圧縮効果という言葉は背景が迫るように見え、遠近感がなくなり、背景が被写体のすぐ後ろに迫ってくるような現象のことです。

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 パースと圧縮効果の例

パースと圧縮効果を実際の写真で紹介します。

銅像を焦点距離を変えながらも、同じ程度の大きさになるように撮影しました。

奥のテントのような白い建物や、さらに奥の山に注目してみてください。

24mm

24mm

35mm

35mm

50mm

50mm

70mm

70mm

100mm

100mm

200mm

200m

24mmでは奥の建物は遠くにあり、言われなければ気付かない程度に見えるのではないでしょうか?よく見ると、山がさらに奥にあるという感じですよね?遠近感がしっかりと出ています。

一方、だんだんと、焦点距離を伸ばしていって、200mmで撮影するころには、白い建物は像の向こうすぐに見えており、山も迫って見えるため、像から建物、建物から山の距離感がかなり詰まって見えると思います。これが圧縮効果です。

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 原理は?

原理は簡単で、以下の図を用いて図解します。

パースと圧縮効果の解説図

広角レンズは青い線で示したように広範囲を撮影するものですし、望遠レンズは緑の線で示したように狭い範囲を撮影するものです。

そして、被写体が同じ程度の大きさになるように焦点距離を変えるということは、望遠になればなるほど撮影者が後退しなければなりません。

逆に、焦点距離が短くなればなるほど、前進しなければなりません。

そうすると、背景の写る範囲が変わってきます。これがパースや圧縮効果の原理です。

「カメラ~被写体:被写体~背景」の距離のうち、左辺のカメラ~被写体の距離が伸びているにもかかわらず、同じ大きさで撮影することで、本来変わらないはずの被写体~背景の距離が、実質的には近づいてくるように見えるという現象です。

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 そんなものは存在しない⁉

パースと圧縮効果の話になると「そんなものはない」「存在しない」という理論も同時に耳にします。

それは同じ場所から焦点距離だけを変えて撮影すると、以下のような写真が撮れるからです。

24mm

24mm

100mm

100mm

24mmの写真は100mmの写真に比べて、欄干が広い範囲写っており、背景も遠くに見えて奥行きがあるように感じます。

しかし、24mmの方を100mmの写真と同じ部分をトリミングすると、このようになります。

24mmトリミング

24mmトリミング

100mm

100mm

いかがでしょうか?

焦点距離が変わっているので、ボケ方こそ違います。写真のボケに関して、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

写真を際立たせる背景ボケを作る方法!ボケの4要素!
一眼らしいボケ味を活かした写真を作るにはこの記事に書いた4つの要素を把握すれば可能となります。「F値」、「焦点距離」、「被写体との距離」、「被写体と背景との距離」の4点を原理はさておき、どうすればより大きなボケを作れるのかを端的にまとめています。

しかし、この2枚の写真では柵と柵の間の距離も同じ、背景の山の大きさや建物や車の大きさも同じだと思いませんか?

こういった写真が撮れるのが、パースや圧縮効果はないと言われる理由です。

これは、同じ場所から焦点距離だけ変えて撮影しているので、前述したように、「カメラ~被写体:被写体~背景」のどの値も変わらないために、先ほどの人魚像の例と違って、背景が同じ大きさに見えるのです。

しかし、実際の場面では望遠レンズで撮影する場合には遠くから、広角レンズで撮影する場合には近くから撮影することが多数だと思います。

なので、実質的には望遠での撮影は圧縮効果、広角レンズでの撮影はパース効果があると覚えてもらって間違いはないです。

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 パースと圧縮効果の活かし方

圧縮効果は、都会のごちゃごちゃした感じや、工場の配管など、入り組んだものを撮影する際に有効です。

歌舞伎町

工場の配管

パースは建造物等を奥行を持たせたり、自然の雄大さを強調して撮影する場合に有効です。

林泉寺山門

妙高の自然

また、動画においても、活用できる効果があります。

最初に紹介した人魚像のように、被写体の大きさが変わらないように移動しながらズーミングして撮影すると、被写体は動かないのに、背景だけが動き、まるで被写体や主観者がめまいを起こしたような撮影をすることができます。

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 まとめ

今回はパースと圧縮効果を実写や図解を交えて紹介し、活用の仕方も紹介しました。

パースや圧縮効果はカメラから被写体、被写体から背景までの距離で決まりますが、実質的には望遠なら圧縮効果、広角ならパース効果が出ると覚えておいて間違いはないでしょう!

例え同じ位置から撮影したとしても、広角レンズの方が広々と見えますから、原理以外にも目の錯覚も含めて広角はパース、望遠は圧縮だと思います!

それでは、他のページも見ていただいて、一緒に写真のある生活を楽しみましょう♪

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