ケータイのカメラの画素数がどんどん上がっており、高画素=高画質という印象をお持ちの方が多いと思います。
“本当に画素数が高いと高画質なのでしょうか?”⇒”結論として、高画素になるほど低画質”
こんな記事も頻繁に見かけますが、逆に、それも本当に正しいのでしょうか?
その辺りを説明します。
画素数とは?
レンズが作り出したイメージサークルを切り取るイメージセンサー。
この表面に敷き詰められているのが画素ユニットというもので、光を受け止め、信号化する機構なのです。
(画像化するためにはその信号を映像エンジンで記録することで画像となります。)
1,000万画素というと、イメージセンサーの表面に1,000万の画素ユニットがあると言うことです。
「イメージセンサーに敷き詰められた画像を信号化する機構が画素なら、やっぱり多い方が高画質でしょ!」と思いますよね。
実際、Canonのカメラでもプロも使うハイアマチュアモデルである5DMarkⅣの約3,000万画素で約25万円(2019年1月現在)に対して、5Dsというカメラは約5,000万画素で35万円以上(2019年1月現在)しますので、こういった点でも、やはり高画質の方が綺麗で良い写真が撮れるのではないかと思いますよね。
何をもって”高画質”と言うのか
高画質とは何なのか。あなたはどう思いますか?
高解像度の写真を高画質と言うのでしょうか?
ノイズの少ない綺麗な写真を高画質と言うのでしょうか?
私は、どちらも高画質と言って良いと思っています。
画素数と言うのはこの2点に大きく影響し、さらにこの2点はトレードオフの関係にあるため、どちらかを立てればどちらかが立たないと言う関係にあるのです。
画像ノイズは受光部の面積が影響する
イメージセンサーの大きさはフルサイズ36mm×24mm、APS-Cのセンサーで約23mm×15mmと、サイズは決まっています。
その状態で画素数が増えれば増えるほど1画素あたりの面積は小さくなるわけです。
そのため、高画素の場合、1画素あたりの受光部の面積は小さいので、信号が弱くなるのです。
そうすると、十分な光がない所では感度を高める必要があるのですが、元の信号が強ければノイズは入りにくいですし、逆に信号が弱ければより信号を強くする必要があるので、ノイズが入りやすくなります。
フルサイズとAPS-Cの画質の違い
Canonの場合、6DmarkⅡというフルサイズカメラとKissX9iというAPS-Cのカメラはどちらもおよそ2,500万画素です。
センサーサイズの面積が2倍以上異なるカメラで画素数がほぼ同じと言うことは、1画素あたりの面積が倍以上異なると言うことです。
そのため、フルサイズカメラはAPS-Cに比べノイズが少なく、高画質と言われるのです。
Canonの各カメラの1画素あたりの面積を表にすると以下の通りです。
なんと、実はCanonのフラッグシップ機である1DXは最も画素数が低く、画素当りの面積は最も大きくなっています。
では、高画素なら何が優れている?
“高画素=低画質”や、”画素の追求は画質の低下”と言われる理由がお分かりいただけたかと思います。
しかし、本当に”高画素=低画質”なのでしょうか?
では何故高画素カメラをメーカーは作るのでしょうか?
「”高画素=高画質”という認識がユーザーにあるから高画素カメラを作る。」確かに、それもあるかもしれません。
では、冒頭に述べた5Dsと言う約5,000万画素もあるカメラは高画素=ノイズが多いという知識がない人が購入するような価格設定だと思いますか?答えはNoですよね。
つまり、高画素も高画質の要素なのです。
画素数が多いということはフルサイズの36mm×24mmをより細かく区切って記録すると言うことです。
つまり、高精細(高解像度)な写真を作り出すことができると言うことです。
低ノイズを高画質と言うのか、高解像度を高画質と言うのか、その違いだと言うわけです。
まとめ
“高画素=低画質”だと言う意見も、”高画素=高画質”と言う意見もご理解いただけたかと思います。
要は低ノイズ=高画質という意見の人が”高画素=低画質”で、高解像度=高画質という人にとっては”高画素=高画質”だと言うことです。
ただ、一般に感度耐性はかなり重要で、尚且つ2,000万画素もあると十分な解像度であることと、奇を衒った記事タイトルにするために圧倒的に”高画素=低画質”という意見が多いのだと思います。
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