口径食とはレンズの鏡筒が写り込み、画角内周辺部分の玉ボケがレモン型になる現象です。
また、周辺減光も口径食が一部関わっています。これらの原因は何なのか?どうすれば少しでも改善できるのかといった対策を紹介します。
レモン型のボケとは?
画角の周辺の玉ボケが楕円形になることがあります。(上の写真では右下がよくわかります)
これが口径食による玉ボケの形の変化です。
このレモンボケが起こる原理は以下の写真の通りです。
レンズを後玉の正面から見ると、向こう側が丸く見えます。なので、イメージセンサーの中心部分となる、画像の真ん中近辺はきれいな玉ボケが出ます。
しかし、レンズを少し傾けて斜めから覗くとレンズの鏡筒やマウントのせいで向こう側がレモン型に見えます。そうすると、イメージセンサーの周辺部分に届く光は楕円形にボケるということです。
これがレモン型のボケが発生してしまう仕組みです。
口径食による周辺減光
大口径レンズで撮影するとこのように四隅が暗くなる周辺減光がより目立つようになります。
周辺減光の原因は口径食と、コサイン四乗則という物理法則の2つが引き起こします。
まず、口径食による周辺光量落ちです。先程のレンズを正面から見た写真と斜めから見た写真では、斜めに見た写真の方がレンズの向こう側が見える量が減りますよね。つまり、イメージセンサーの周辺に届く光の量は中心よりも少なくなってしまうのです。これが、単純に周辺減光が発生する原因です。
ちなみに、コサイン四乗則というのは斜めに入る光は正面から入る光よりも長い距離を進んでくるので、シャッタースピードの間にセンサーが受ける光が減少してしまったり、レンズの形状から周辺では取り込む光が少なくなるために、起こる周辺光量落ちのことで、これはレンズの特性なので、対策のしようがありません。
口径食の対策
いずれもレンズを斜めから見た写真です。同じ角度でレンズを見ていますが、左側は絞りを開放、右側は少し絞っています。
こうすることで、右側は口径食が発生しないため、画角の周囲でも丸い玉ボケが出せ、さらに口径食による周辺減光が発生しにくくなるのです。
但し、F値を絞ることで、写真は暗くなり、シャープになり、ボケ感が弱くなるのも事実です。撮りたいイメージに合わせて調整してください。
F値に関して、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
まとめ
口径食が発生してしまう原理と、対策を紹介しました。
絞る事で口径食は防げ、レモンボケや周辺減光を軽減できますが、絞ることでボケ感が少なくなってしまいますので、そのバランスは撮影しながら調整してください!
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