単焦点レンズとは何なのか?
名前の通り、「焦点」が「単一」のレンズのことです。
逆に、焦点が複数あるレンズとは何でしょうか?焦点距離が18mm~50mmの幅で設定できるレンズ等の事で、「ズームレンズ」と言います。
単焦点レンズの対になる言葉がズームレンズということです。
ズームレンズとの違いや、単焦点レンズの魅力などをまとめます。
その焦点に特化しているからこそ
ズームレンズでは、どの焦点でも綺麗に撮影できるようにレンズの枚数が多くなります。
と同時に、どの焦点距離でも綺麗に撮るというオールラウンダーになると言うことは、ズームレンズは器用貧乏であるというように言われることもあるのです。
作りがシンプル
1つの焦点での撮影のみを考えて作られているので、シンプルなレンズ構成で作られます。
ということは、ズームレンズよりも軽量と言うことになりますよね。
そこで、より光を取り込めるように口径を大きくして1枚1枚が重たいレンズを数枚搭載しても、ズームレンズで同様のことをするのに比べて、そこまで重くならないので、明るいレンズが作れる!!ということです。
そのため、単焦点レンズでは明るい(F値が小さい)レンズが作れるのです。
その焦点距離で像を作り出すことのスペシャリスト
また、1つの焦点距離での結像に特化していると言うことは、その焦点距離でのスペシャリストと言うことです。
他の焦点距離で映すことがないので、余分なレンズが必要ないです。
想像してみてください。景色を見る際にガラスが何枚もある景色と、1枚しかない景色のどちらが綺麗でしょうか?
たとえ透明のガラスでも複数枚あるよりも1枚のガラスの方が綺麗に見えるはずですよね。
これが、単焦点レンズが綺麗な理由です。
1つ目の「作りがシンプル」ということが結果として像の美しさにも繋がります。
結果、綺麗で明るい!
ということで、単焦点レンズは「シンプルな構造に出来る」。
結果として、「光を取り込みやすいように口径を大きくしても軽く作れる」、「少ないレンズ構成で綺麗に見える」という2つの利点があり、明るくて綺麗なレンズが出来上がるわけです。
そのため、描写力を追求するプロのフォトグラファーの方は単焦点レンズを使われる方が多いそうで、ズームレンズを使われている方も自ら「プロなのに単焦点じゃないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが・・・」なんて話し始められる方がいらっしゃるんだと解釈しています。
さて、単焦点レンズのメリットを挙げましたが、デメリットとしては、焦点が1つだからこそ、構図を変えるためには自分が動く必要があります。
これが初心者の技術向上になると言われる理由で、次はその点を説明します。
初心者の技術向上になる?
なぜ初心者の技術向上に単焦点レンズが向いているのか?
足で稼ぐなんて古い考え方じゃないのか?なんて思われる方もいらっしゃると思いますが、これには2つ理由があるようです。
画角感が掴める
焦点距離が1つと言うことはズームで画角が変えられないと言うことです。
ということは、ファインダーを覗いてみて初めて「あれ?近いな。」なんて思うわけです。
その際、近ければ撮影者が下がる必要があるし、遠ければ撮影者が近づかなくてはならなくなります。
そんなことを繰り返しているうちに、「この焦点距離ならこのくらいの距離だ」という感覚がつかめてきます。
感覚が掴めるということは撮影のスピードが速くなるということで、状況が刻一刻と変わる結婚式や運動会で大事なタイミングを逃さないと言うことにもつながります。
被写体に止まってもらっているポートレートや、風景すらもその一瞬しか撮れないものがあるかもしれません。その際に画角の感覚がなくて撮影が間に合わなかったと言うことを少しでも減らしてくれます。
被写体の見え方
被写体が遠かったからもう少し近づこうと、自分の足で動く場合、被写体の角度や前景、背景の写り方も変わってきます。
そうすると、新たな発見があったり、自分なりのオシャレに見えるパターンがあったりと、新たに得られるものがあるかもしれません。
さらに、写り方が変わってしまった際に、「どうすれば収まりが良いかな?」だとか、考えることも行います。
このように、自分の中に引き出しが増えるので、ズームレンズで焦点を変えるだけよりも得られるものがあると言われるのです。
まとめ
いかがでしょうか?
単焦点レンズが明るい理由、綺麗な理由、初心者の練習に向いていると言われる理由をまとめました。
シンプルな構造だから明るくて綺麗!
画角が変えられないからこそ自分の足で動くことで、画角感と多くの引き出しが得られると言うことでした。
まずは単焦点レンズをお持ちでない方は撒き餌レンズからどうぞ!
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